20代後半、犯罪歴ナシ、貯金ナシ、彼女ナシ、生きてる実感ナシ。
底辺警備員の前に広がる血だまり。“持たざる者”に染み付いた“癖”が引き寄せるのは金か死か——。
ある日、仕事で駆けつけた豪邸で見つけたのは、“汚れたカネ”と、それを持ち去ろうとする男。いつもなら、本来なら、絶対捕まえていたはずの強盗犯を、あえて逃がしてしまった主人公。念のため入院した病院で、彼を待ち受けていたのはそのカネの主だった——。
『ニーナ』 で「第7回THE GATE」奨励賞を受賞。
読み切り『DRESS』が「モーニング・ツー」2020年11月号に掲載。