いよいよドラマ『節約ロック』も終盤戦!
ということで、
これまで劇中で名だたるロックスターたちを
演じて(?)話題のくっきーさんに、
その裏話や今後の見どころなどを伺ってきました!
上田竜也さんの笑顔は“人面魚”級!?
——ロックの神様は原作の漫画には出てこないので、毎回大久保先生がドラマを観ながら思わずツイートするくらい楽しみにしています。
くっきー ありがとうございます!
——くっきーさんの音楽のルーツは?
くっきー バンドブーム後期くらいに、音楽に目覚めた感じです。ブルーハーツとかジュンスカ、ユニコーン、プリプリなどを中学生の時ずっと聴いていました、邦楽ですね。そこから、徐々に洋楽へ…という感じです。
——演じたロックの神様の中で、一番しっくりきたのは?
くっきー えー!? やっぱり大先輩のジミヘンさん、ですかね(笑)。
第1話「ロックと節約の狭間で」より。
©NTV・JS
——ジミ・ヘンドリックスも好きで聴いていたんですか?
くっきー 実はそんなに深くは聴いていなくて…。パンクロックが好きだったので、それこそシド・ヴィシャスですかね。
——第3話のレディー・ガガには度肝を抜かれました。
第3話「ロックと節約と飲み会」より。
©NTV・JS
くっきー ガガは年下で後輩ですから。ガガちゃんは、僕のなかではロックではなかったので苦労しました。僕って、お芝居する時は憑依型といいますか、入れ込むタイプなので、この時はガガ入れましたよ。
——ロックの神様を演じるのは、大変そうですね。
くっきー 耳、研ぎ澄まさなきゃ曲が聞こえへんくらいの状態の部屋で、座禅を組んで細い音を耳にスーッと入れる感じです。
——今回の役に限らず、いつも役作りはそうしているんですか?
くっきー 役者をやる時はいつもこんなです。これから役者目指す若い子らに、こういう役作りもあんねんで、それで僕は成功してきたって伝えたいです。針のように細く音を耳に入れるようにすれば、集中力上がりますからね。
——憑依したくっきーさんに対して、上田さん、重岡さんの反応は。
くっきー 重岡君は関西なので、すごくキャッキャ言いながらお仕事できました。上田さんって、そもそもクールで表情をあまり変えない方なので、その上田さんの笑顔がとても嬉しくて。上田さんのファンの皆さんってこういう気持ちなんやなあと。「笑ってくれた!」ってドキンとしちゃう。いまボク、上田さんのファンです。まれに見せる笑顔にドキュンとしますね。ほら、人面魚っているじゃないですか。たまに見て驚くうれしさ。上田さんの笑顔はあれと一緒です。
——懐かしの人面魚がここで出てくるとは!
ギター欲しさに節約生活を経験!
——ご自身をオンエアで観ての感想は?
くっきー ほぼ記憶がないんですよ、撮影していた時の。だからほんま画面で観るのが初見なんです。バカやってんなコイツ、って感じですね。ジミヘンとかガガとはしゃべったことがないんですけど(笑)、実際おって対面したらこういう人なんやろうな、と思ってます。だからすごく役作りできてるな、と。
——ロックスターを演じてみて、お笑いとの共通点を感じることは?
くっきー 真面目な話、新しいものを生み出す力。ジミヘンもカート・コバーンもその当時の新しい音楽を生み出しているわけで。常に更新をしていく、つまりトヨタのクラウンのように。自動車界のロックはクラウンです!
第2話「ロックと節約とオシャレ」より。
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——では、この作品のもう一つのテーマ「節約」は、今まで縁がありましたか?
くっきー ボクは逆の浪費型でしたね。ドラマでいえば宇梶(剛士)さんタイプです。入れば入っただけ、バッソンバッソンお金を使っていました。借金してでも欲しいものを買う。貯めとけないんです。でも今回、実際に湯葉丼作りましたよ。
原作第1話に登場する「湯葉丼」(単行本①巻収録)。
——そのお味はいかがでしたか?
くっきー やっぱり湯葉なんでね、そのものに味はなかったです。めんつゆわさびごはん、って感じでした。おいしかったですよ、生湯葉好きなんで。あともうちょっと塩気が欲しかったですね。めんつゆの塩気ってやさしいじゃないですか。
——作者の大久保先生に伝えておきますね。
くっきー いやいやいや、そんな。申し訳ない…。
——節約してお金を貯めて、買いたいものはありますか?
くっきー ギターが好きで、節約してはギターを買って、という感じでしたね。こないだ欲しかったギターを買いました。めっちゃ高かったです、ビンテージで。これで12本目です。弾く機会がないですね、ケースに仕舞っています。軸というか、メインになるギターが決まっていて。ギブソンのレスポールのクラシックです。
——本格的にロックな生活を送られている。
くっきー 常にロックンロールが耳元でなっている状態です。ヘビロテしているのは鼠先輩の『六本木~GIROPPON~』。ポポポポ、ですね。あれ、一番ロックやと思います。白いスーツ…エルビスじゃないですか。
デビッド・ボウイに憑依しすぎて、あの大御所に突撃!?
——さて、今後のドラマ『節約ロック』の見どころを教えてください。
くっきー 僕の願いは、くっきー演じる〇〇〇、ではなくて、ロックの神様そのもので見てほしい。なにせ憑依しているんですから。ジミヘンがどこ出身かっていったら、日本でいうところの関西じゃないですか。ちょっとなまりがある…。ロックスターがそこにいる、というように純粋に観てもらえたら、面白いと思います。
——毎回毎回役が違うという大変さは?
くっきー 大変は大変で、精神的には疲れますね。普段から役を“入れて”しまうタイプなので。つまり松田優作さん系なんですよ。ガガの時も、普段からガガになってしまって大変でした。デビッド・ボウイの時は大変。デビッドは『戦場のメリークリスマス』に出ているので、(ビート)たけしさんの番組に出た時、挨拶に行こうとしてしまったくらい。「お久しぶりです、デビッド・ボウイです」って。憑依しすぎましたね、やばかったです。あの時はデビッドの曲、脳内のしわに“針ミュージック”を巡らせてましたからね…。
第8話「ロックと節約と男磨き」より。
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——最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。
くっきー 節約とロック。二つの違うものが融合した時、固まりとなって世間を気持ちよくさすコミックになるって、すごいことだと思います。ドラマでお手伝いできてよかったです!
🎸
(聞き手=モーニング編集部)