今こそ、映画館に訪れたお客様が笑顔になる、幸せな気持ちになれるこの映画が必要とされるのではないか、と何度もこのまま予定通り公開するか自問自答しました。
それと同時に、友達同士、親子、恋人、おひとり様、あらゆる人がワクワクしながら幕が上がるのを待っている上映前のあのざわめき、帰り道で交わされるであろう感想、それに一喜一憂する私たち、そんな、かつて日常だった風景を忘れられないでもおりました。
長く煩悶し、関係各者と議論を重ねた結論、そんな日常はまた帰ってくる、その確信に至り、公開を延期する決断をいたしました。
とても残念ですが、また、この先に、心落ち着いて、映画館で、映画を楽しめる時があるなら、その時にどうか、この映画を観て、楽しんでください。心待ちにしていた方々、ありがとうございます。そして、ごめんなさい。
もうしばらくの辛抱を。満席で、笑い声があって、やっぱり映画館って楽しいな、と思ってもらえる上映を、夢見つつ。
汗も涙も肌の色も(笑)、すべてを捧げたこの作品。わたしのキラキラとした思い出とともに、ゆっくりじっくり温めますので楽しみにしていただけると嬉しいです。
わたしも公開を心待ちにしながら、この作品がより輝くものになるように頑張らなくちゃ! 劇場でお会いできる日まで、どうかお元気で!な!
映画『子供はわかってあげない』の試写を観たとき、私は「こんなに素敵な映画にしてもらえた! 早くみんなに見せたい!」と思いました。
今回、残念ながら公開延期となりましたが、健康とお金の心配なくこの素敵な映画を観ていただける日が来るのを、皆様と一緒に楽しみに待ちたいと思います。