最初はただただ驚きしかありませんでした。正直に言いますと、“実写化が決まりました”と言われた時、うれしさや驚きと同時に、なぜかケーブルテレビかネットTVだと思っていて、“契約しなきゃ…!!”と考えながら話を聞いていたら、“フジテレビです”と言われ、民放で驚きつつ、“深夜帯で時代物か、珍しいな”と考えていたら、“木曜22時の木曜劇場です”と言われ、“マジで!!??”と度肝を抜かれました…!!
なつ美がまさかのあの芳根京子さんで、驚きと感謝しかありません。ふわっとした雰囲気の中にも芯があって、表情もコロコロと変わるなつ美にピッタリだと思いました…!! 安心してなつ美を任せられます。
本田響矢さんは、朝ドラで初めて拝見した時から“軍服似合うだろうなぁ”と思っていた俳優さんだったので、“瀧昌に決まりました”と言われた時、フジテレビさんに心を読まれたのか、あるいは変な念でも飛ばしてしまったのだろうかと本気でビビりました。実際に軍服姿の写真を拝見して、やっぱり似合っていました。眼福です。瀧昌をどう演じてくださるか、とても楽しみです!!
他の出演者さんも、麗しさと凛々(りり)しさで崇拝したくなる山本舞香さん演じる芙美子や、笑っているだけなのに一筋縄ではいかない雰囲気をまとっている小関裕太さん演じる深見。原作よりも包容力に説得力のある和久井映見さん演じる郁子。この方を参考に描いたんだっけ? と一瞬、勘違いしかけた小宮璃央さん演じる瀬田とか…全員語ると長くなるのでここで割愛しますが、原作に雰囲気が近く、かつ実力派の方々を探していただいて本当に感謝しかありません。
まずはセットに驚かされました。なつ美たちが過ごす離れや母屋の居間がセットで再現されていたのですが、経年劣化を感じる畳や梁、さらにはガラスの汚れまで再現されていて驚き興奮してしまいました。プロの仕事にただただ感嘆するばかりでした。
また、実際に撮影しているところも、有難いことに見学させていただきました。最初はただただ凄いという感想しか出なかったんですが、後でじっくり考えてその理由が分かりました。漫画だと、感情を伝える“記号”として、汗や頬の赤みの線や怒りマークなどを使ったり、あるいはトーンで雰囲気を出すのですが、出演者さんたちは目の動きだけで感情が一目瞭然だったり、逆に表情は変わらないのに、目線や顔の動きや微かな体の揺れだけで感情がダイレクトに伝わり、しかも“確かに!! このキャラならこう動く!!”というものばかりで、役者さんって本当に凄いなぁ、と…!!
あと、ネタバレになるので詳細は言えないのですが、芳根さん演じるなつ美と本田さん演じる瀧昌のちょっとしたやりとりを見て、“漫画でもやりたい…!!”ってなっちゃいました。
漫画の実写化となると、“いかに原作通りに作るか”が重要視されがちですが、私は“ドラマ単体で面白いものを。そのためなら改変も構いません”とお伝えしました。もちろんキャラとか世界観とか、私の中にあるものとズレがあれば口を出させていただきますが…。その道のプロの集団が創ってくださっているので、ほぼほぼ丸投げしちゃっています。どんなドラマになるのか、一視聴者として、とても楽しみにしているので、皆さまも一緒に楽しみにしていただけたら幸いです!
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昭和12年7月、「盧溝橋事件」の勃発。帰らない瀧昌に、不安を募らせるなつ美。
けれども瀧昌の妻として、覚悟を見せる! あなたをまた笑顔で抱きしめるために──。
二人の絆が輝く!